韓国金型工業協同組合 新理事長決まる 海外主要拠点地域へ金型顧客支援センターの設立構想
韓国金型工業協同組合は、去る2月24日に第25回定期総会を開き、第10代理事長として(株)COMWINSの金銅燮代表理事を選任した。
韓国の「月刊金型ジャーナル」4月号では、新任金銅燮理事長とインタビューした。同誌の好意により就任の抱負について転載、紹介する。
◎海外主要拠点地域へ金型顧客支援センターの設立を推進する。
韓国金型工業協同組合(以下組合と呼ぶ)の金銅燮(Kim Dongsup)理事長が第10代の理事長として就任挨拶で発表した組合の重点事業計画は大きく以下の四つに分けられる。
①会員会社の権益増進、
②組合会館設立、
③産学協力強化、
④輸出販路の開拓
などに力点を置いて組合を運営することである。
金新任理事長は輸出販路の開拓のために‘海外マーケッティング委員会’の設立を提案した。現在この委員会の構成を具体化する計画が進んでいる。
また去年金型輸出10億ドルの時代を迎えた以降、海外主要輸出拠点地域に組合社が共同で参加するアフターサービスセンター(A/Sセンター)の設立を検討している。
金型組合は先月15日(2005年3月15日)新任の金理事長を含め新たに構成された理事陣営の初の理事会を開いた。理事会ではこれらの計画を含めた組合の重点事業計画を論議した。理事会が終わって金理事長は“組合内に海外マーケッティング委員会の構成と組合社がともに参加する海外主要拠点地域に共同金型A/Sセンターの設立などを積極的に推進することを明らかにした。以下は金銅燮理事長とのインタビュー内容である。
<組合の地位向上と組合員の権益増進について>
現在、中小企業協同組合中央会では全国単位の協同組合および連合会が200団体あまり所属している。これに地方組合、事業組合などをあわせるとおよそ、その数が766団体に上る。この中で韓国金型工業組合は去年最優秀組合として選定され産業資源部長官賞を受賞するなど、現在企業中央会の中で一番の模範組合という評価を得ています。
このように当組合(韓国金型協同組合)が最優秀組合として発展したことは、前任理事長たちと職人精神で武装した組合員たちの耐えまない関心と献身的な共同組合運動の参加があったからです。特に韓国金型協同組合は他の組合とは違って団体随意契約(国が中小企業の為に入札を避けて随意契約すること)をしないにもかかわらず、原部材の共同購買、展示会の開催(国際金型および関連機器展)などのさまざまの事業を通じて組合の自立基盤を固めています。
これからもわが組合は組合員の生々しい声を反映する多様な事業を通じて組合員の参加を極大化し、組合員の利益と権益を代弁していきます。また名実ともにわが国の全産業の発展に重要な役割を果たす最高の団体になるように努めます。
現在、金型産業を初め、わが国の中小企業は内需景気の不振、原資材の不足および価格上昇、ドル為替の下落、人材不足などの経営上の大きな問題が山積しています。私はまず中小企業の競争力と自助努力を養うために早いうちに多くの金型産業の現場を訪問し、資金、人材、販路などの業界の生々しい声を聞きます。こういう活動で得られた情報を組合事業の推進し、積極的に反映します。またこれを政府に伝達し問題解決に努力を注ぎます。特に、政府の中小企業技術革新政策にあわせ、次世代の成長の核心技術開発事業に組合員社が多く参加するようにします。
わが組合が協同組合の中で唯一に支援している金型分野の産業技術開発資金と産業基盤資金などをこれからもより多くの金型企業が活用するように技術開発と設備投資を促進します。
また、組合の役員、そして多くの組合員と協議し私の任期中に組合会館(事務室)を立てるようにします。何より会館内に金型関連専門図書館、情報室、サイバ(Cyber即ちコンピューター)相談室?展示室などを設置し、わが金型産業情報の広場の役割を果たします。
これらとともに、わが業界が背負っている人材難の解決のために金型奨学事業、大学生金型3次元CAD大会、注文教育(青年採用パッケージ。企業が学生を採用したら直ぐ使われるように企業から要る教科目を注文してもらい教育する事)など、多様な産学協力事業を継続的に推進し金型人材育成および業界の発展のために努めます。
<輸出拡大のために海外マーケッティング委員会の構成を提案しましたが、その計画内容は?>
現在、わが国の金型産業は世界4位、輸出5位で確固たる位置を占めています。去年は金型輸出10億ドル、貿易収支が9億ドルの黒字を達成しました。
これからもわが国の金型産業は狭い内需市場の限界から脱出し、わが国の優秀な技術を正当に認められるアメリカ、欧州などの先進国へ進出すべきだと思っております。私は新しい金型産業の成長発展戦略を元に、輸出販路の開拓に力点をおいて韓国の金型起業が世界の中で自由に技術を誇れるようにします。
まず、4月14日から18日(2005年4月14〜18日)にかけて開催される‘第17回国際金型および関連機器展’と‘金型および部品輸出相談会’により多くの外国のバイヤーが参加し需要を創出するようにすべての力量を集中いたします(インタビューは展示会前に実施している:井戸注)。
また、世界の金型市場の動向を迅速に把握し組合員に知らせます。輸出有望国家を拡大?発掘し、海外展示会、市場開拓団などを積極的に派遣します。こういった攻撃的な市場開拓、世界の中の韓国金型の信頼性の向上、組合員社の受注活動などに寄与するために努力を並行します。このために組合内に海外マーケッティング委員会の構成、組合員社がともに参加する海外主要拠点地域に共同金型A/Sセンターの設立などを積極的に推進します。
また、世界化時代の中で企業競争の再考が一番至急な課題である判断の元で、関連機関と緊密な協力体制を構築し問題を迅速に解決するように努めます。
<組合員および関連企業従業員たちにお願いしたいことは?>
わが金型人たちには危機においてさえ機会に転換する知恵があります。私は金型人皆様の知恵と底力をひとつに合わせて当面している問題を賢く克服し、金型最強国に発展していくことに重点を置きます。
21世紀は情報化時代、半導体時代だといわれております。こういう急速な変化に能動的に対応するために、もっと多くの組合員と関連企業の方々に一緒に力をあわせてくださるようお願いいたします。
これからも皆様の関心と指導をお願いいたします。いつも透明かつ開いた姿勢で組合員皆様のそばにいるよう努めます。
【提供「月刊金型ジャーナル」誌, 翻訳協力:馬像機工技術顧問 金泳敦氏
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