日本工業大学専門職大学院

  経産省「産学人材育成パートナーシップ事業」に採択される
   ”金型人材育成プログラムの開発・実証(金型大学校:仮称)”に取組み

 日本工業大学専門職大学院は、経済産業省が公募した「平成20年度・産業人材育成パートナーシップ事業」の応募し、このたび採択された。これにより、同大学専門職大学院は、”金型関連企業の多様な人材育成に対応できる段階的な人材育成プログラムの開発・実証(仮称:金型大学校)”取り組むことになった。
 
(1)事業の背景と目的 
 1)金型はものづくりにおける基盤技術の不可欠な土台として位置づけられる。しかし、金型  を利用するプレス加工、プラスチック成形などの工場の海外展開が  進むとともに、海外  諸国における金型関連企業(注1)の成長が著しく、日本にとって大きな脅威となっている。
  *(注1)金型関連企業とは、金型専業企業或いは金型部門を内製化している企業を言う。
2)こうした状況を打破し、日本の産業が生き残っていくには、海外の金型関連企業では難しい「高付加価値型金型」(注2)分野の強化が必要である。しかし、その様な金型を手掛けられる人材の育成は、まだまだ不十分な状態にある。
*(注2)高付加価値金型とは、超大物金型、超小物金型、超精密金型、超複雑金型、超短納期金型、一番金型、新素材金型などを言う。
 3)そこで、本事業では、金型関連企業における新入社員・中堅社員・幹部候補社員、理系大  卒者とそうでない者、など多様な人材ニーズに適合した、金型分野に関する基礎的知識と高  度な専門能力、実践的対応力などを持つ人材を育成するため、産学連携による理論と実践、  礎と応 用、汎用性と専門性を融合させた段階的な人材育成プログラムの開発・実証を目的とする。
 
(2)事業の概要
 1)本事業では、前掲の多様な人材を「高付加価値金型」が手掛けられるような高度専門技術者および経営マネジメント管理者に育成するための段階的な人材育成プログラムの開発を行う。すなわち、以下の5つのユニットで段階的に構成されるカリキュラムを用意している。
  ?Level1:一般基礎
  ?Level2:機械基礎
  ?Level3:金型総合
  ?Level4:プレス金型専科/プラスチック金型専科
  ?Level5:金型専科 
なお、日本の金型関連企業のうち、プレス金型とプラスチック成形金型の事業所が約9割を占めており、金型専科ユニットでは、当面はこの2つの金型を対象にしている。
 2)このフレームに従って、カリキュラム設定(L1〜L5の科目開発と配置 *L=Level)と新科目(テ
  キスト)の開発と実証を行う。
 3)なお、本事業プログラム終了後(3年後)には、日本工業大学において金型人材を育成する組織(大学院研究科、附設機関など)を立ち上げて、首都圏のみならず、情報通信技術を活用して全国レベルの金型人材育成にも貢献することをめざしている。

(3)事業期間
  事業期間:3年間(平成20年10月1日 から 平成21年3月31日まで)

(4)平成20年度度実施概要
  本年度は、検討を行う委員会を立ち上げ、上記5つのユニットの全体カリキュラムの検討及び新科目(テキスト)の開発を行うとともに、全国の金型関連企業との連携について可能性の調査を行う。

(5)参加団体
 ?管理法人:学校法人日本工業大学 (埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1)
 ?大学等教育機関:学校法人日本工業大学(埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1)
 ?民間企業:(社)日本金型工業会、(社)日本金属プレス工業協会、NPO法人アジア金型産業フォーラム、NPO法人日本中小企業技術経営学会、池上金型工業(株)、昭和精工(株)、(株)山本製作所(株)三井ハイテック 他